【学資保険】注意すべきポイントとメリット・デメリット

子どもの学習

学資保険はお子さんが生まれると検討する方も多いのではないでしょうか?
前職で生命保険の営業をしていたときも、見積もりを依頼されたことが何度もありました。

学資保険とは、お子様の教育資金、おもに大学進学費用に備える保険です。

友達に子どもが生まれるので詳しく学資保険について教えてほしいと相談されたので、今回は学資保険を選ぶ際に見てほしいポイントについてまとめました。

この記事はこんな人におすすめ!
  • 子どもが生まれた、または生まれる予定の方
  • 学資保険に加入しようか検討中の方
  • 学資保険について詳しく知りたい方
目次

検討時に確認すべきポイント

では、実際に数ある保険会社の中から学資保険を選ぶ際に、どこを確認して選べばよいのかを見ていきたいと思います。

返戻率が100%を超えているか

まず見てほしいところは、満期時に受け取る保険金が支払った保険料の総額(元本)を上回る返戻率かどうか、ということです。

学資保険て満期まで預ければどれも増えるんじゃないの?
そう思っている方がいらっしゃるのですが、低金利の昨今、元本割れする商品もたくさんあります。

お子さまの教育資金をしっかり貯めたいという目的で加入するのに元本割れしてしまっては、元も子もないですよね。

返戻率が100%を下回る商品=元本割れする商品ということになりますので、学資保険を検討する際は返戻率をしっかりチェックしましょう。

保証内容について

ほとんどの学資保険には、契約者(学資保険の場合は、お父様お母様が契約者になることがほとんどだと思います)が万が一亡くなってしまった場合に、それ以降の保険料の払い込みが免除され、契約はそのまま継続されるという「保険料払込免除」の特約がついています。

万が一の場合でもお子さまに教育資金を残してあげられるので安心ですね。

それ以外にも保険会社やプランによって、万が一の場合に育英年金を受け取ることができる特約や、お子さまが入院した時に備えての医療特約をつけられる商品もありますので、保障を重視したい方にはこのような商品がおすすめです

ただ、そういった特約をつけることで契約全体で見た時の返戻率は下がり、元本割れとなることがほとんどですのでその点は注意が必要です。

保険金の受け取り時期と受け取り方法

税金について考える

学資保険は保険会社やプランによって満期時の保険金の受け取り方法が異なります

  • 大学入学時に一括で受け取る

だけでなく、

  • 小学校、中学校、高校入学時にお祝い金が受けとれ、大学入学時に満期保険金を受け取る
  • 大学入学時から毎年、学資年金として計5回受け取る

など様々ですので、どうやって受け取りたいかしっかり考える必要があります。

また、満期保険金を受け取る日付は、お子さまが契約時に設定された年齢に達した後に迎える契約応答日となります。

契約応答日と契約後に毎年迎える契約日の月日のことになりますので、例えば2022年10月1日にお子さまが18歳満期で契約したとすると毎年の契約応答日は10月1日となります。
満期保険金を受け取る日はお子さまが18歳になってから最初に迎える10月1日になるということです。

そのため、お子さまの誕生日と契約日には注意が必要です。

いざ大学の入学金を払い込むときになって間に合わない、では困ってしまいますよね
そのため加入時期についてもしっかり考えましょう。

払い込み方法

保険料の払い込み方法についても保険会社や各商品によって異なります。

大きく分けて、短期払い全期払いがあります。

短期払いは満期よりも早い時期で支払いが終わる払い込み方法、全期払いは満期まで継続して保険証を払い込む方法です。

短期払いは全期払いに比べて月々(年払いの場合は毎年)の保険料の負担は大きくなりますが、早く支払い終わる分、返戻率が上がります
ただし、保険料払込免除の特約がついている場合、万が一の場合に備えた保障性の部分がなくなってしまいますので注意してください。

税金について

保険金を受け取る時にかかってくる税金にも注意が必要です。

契約者と保険金受取人が同じ人の場合、所得税の対象となります。
満期保険金を一時金で受け取る場合は一時所得となり、年金形式で受け取る場合は雑所得となります。

ただし、一時所得の場合は50万円の特別控除がありますので、他に一時所得の対象となる所得がなければ税金がかからないことがほとんどです。

また、契約者と保険基金受取人が異なる場合(例えば親が契約者で保険金を子が受け取る場合、など)は、贈与税の対象となります。

ここまで学資保険を検討する際に確認すべきポイントについてに見てきましたが、実際に加入するとなったらデメリットについても考える必要があると思いますので、続けて見ていきましょう。

学資保険のデメリット

絵本

学資保険はお子さまが生まれる前からも加入できる商品もあり、長いもので22年以上のお付き合いとなる場合もあります。
そのため加入の際はデメリットについてもしっかり考える必要があります。

途中で解約してしまうと元本割れすることがある

ポイントの最初で返戻率の話をしましたが、返戻率が100%を超える商品でも途中で解約してしまうと戻ってくる解約返戻金は元本割れすることがほとんどです。

そのため学資保険を始める際は余裕資金で、が原則です。
無理のない支払い計画を立てるようにしましょう。

返戻率が高いものがない

返戻率が100%を超える商品はあるものの、資金を「増やす」という観点から考えるとよい数字のものはないというのが現状です。

もちろん満期保険金の額は契約時に約束されていますし、銀行の普通預金に預けるよりは高い返戻率のものもあります。
ただし、将来のインフレリスクを考えると、お金の価格として増えても価値自体は下がってしまうことも考えられます。

保険等、金融商品を選ぶ際はメリット・デメリットをしっかり把握した上で、自分で考え自分で判断することが大切です。

ここまでデメリットについて述べてきましたので、デメリットばかり見ると学資保険は入らない方がいいのではないか?と思ってしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、学資保険は決して悪いものではありません。
この後は、メリットについて見ていきたいと思います。

学資保険のメリット

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円で確実に貯められる

学資保険の中には外貨建てものものありますが、そうでなければ満期で受け取る保険金は契約時に日本円でいくらと決まっています。

そのため返戻率100%以上の商品でしたら、途中で解約しない限り元本割れすることはありませんのでリスクはなるべく取りたくないという方にはおすすめと言えるでしょう。

また、銀行に預けているだけではついつい使ってしまうという方にも、半強制的に毎月(年払いの場合は毎年)口座から引き落とされるので確実に貯められるというメリットがあります。

生命保険料控除が受けられる

学資保険は生命保険料控除を使って所得税・住民税の控除が受けることができます。
※ただし全ての契約が対象になるとは言えませんので、詳しく確認したい方は国税庁のHPをご覧ください。

一般生命保険料控除の最高控除額は、所得税4万円、住民税2.8万円となっています。

まとめ

今回は学資保険について見てきました。

最後にまとめますと、学資保険を比較・検討する際は、

  • 返戻率
  • 保障内容
  • 保険金の受け取り方法
  • 払い込み方法
  • 受け取り時の税金

といった点について、しっかり確認することが必要です。

また、メリット・デメリットをふまえて、学資保険をおすすめできない人は、

  • 多少のリスクを取っても資金を増やしたい、という方
  • 流動性リスクが心配な方
  • 余裕資金のない方

学資保険をおすすめできる方は、

  • リスクはなるべく取りたくない、安全重視の方
  • ついついお金を使ってしまい、貯金するのは苦手という方
  • 生命保険料控除を使って所得税・住民税の負担を軽くしたい方

学資保険は加入できる期間も決まっていますし、月々の保険料の負担を考えると、始めるなら早めにスタートすることがベストです。

ご不明点がある方や、まだまだ不安でどうしたらよいのか迷っているという方は、どうぞお気軽にご相談ください。

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