うちの娘は現在高校3年生、高等専修学校というところに通っています。
進路を選ぶ際はタイトルにあるように娘の特性もあったため、親子でかなり悩みました。
ファンナンシャルプランニングに直接的な関係はないかもしれませんが、お子様の学校選びは学費等、家計にも影響してくることでもありますので、我が家の事例も踏まえてこんな選択もあるよとお伝えできたらと思います。
- 中学卒業後の進路に悩んでいる方
- 技能連携校について知りたい方
- 技能連携校に実際に通った体験談を聞きたい方
高等専修学校は、技能連携校とも呼ばれることもあり、高校と並び中学卒業後の進路の一つとして認められた学校になります。
※正確には技能連携校=高等専修学校ではありませんが、技能連携制度を利用している学校のほとんどがこの高等専修学校になっています。
また、最近では技能連携校という単語の方が知られてきていることもあって、この記事ではほぼ同じ意味として取り扱っています。
娘が中学3年生の時に色々と見学に行き、通信制高校と悩んだのですが本人の希望もあり現在の学校に決めました。
技能連携校とはどんな学校なのか、どんな理由で今の学校に決めたのか、受験当時を振り返ってみたいと思います。
全日制普通科の高校以外の選択肢
小学校の時から学校大嫌い!な娘でした。
小学校・中学校と登校は何とかできていましたが、ただ嫌々行っているだけという感じでした。
娘はADHDグレーゾーンで選択性緘黙(場面緘黙)もあり、学校での集団生活が限界だったようです。
そのため、いわゆる一般的な高校は厳しいのではないかと思い、いろいろ調べていくうちに選択肢として上がってきたのが通信制高校と技能連携校でした。
通信制高校に入学し自宅で勉強するということも考えたのですが、娘曰く、それだと何もやらない自信があるということで、通学するキャンパスのある通信制高校か技能連携校で探すことにしました。
通信制高校と技能連携校
まずは、選択肢となったキャンパスのある通信制高校と技能連携校についてどんな学校なのか、簡単に確認していきましょう。
通信制高校のキャンパスとは
日本の高等学校には、全日制・定時制・通信制と3つの教育課程があります。
その中で通信制とは、定められたレポートの提出やテスト、またスクーリングと呼ばれる授業を受けることで、高校卒業するための単位を取得することができます。
その通信制高校のキャンパスというところは、都道府県知事から認可を受けた高等学校のスクーリング会場のことをいいます。
そのため、通学し授業を受けることで高等学校の単位認定が認められ、通学定期や学割切符を購入することもできます。
登校する頻度は学校によって違いますが、全日制のキャンパスでも通いやすい工夫がされている学校が多い印象でした。
似たような施設にサポート校がありますが、サポート校は学校教育法で「高等学校」とは定められていません。
塾や予備校に近いとイメージしていただけると、わかりやすいかと思います。
そのためサポート校で授業を受けても通信制高校の単位修得にはなりませんし、通学定期等も適用外となります。
技能連携校とは
技能連携校とは、技能連携制度を利用して専門的な知識や技術を学びながら高校卒業資格取得を目指すことのできる学校のことを言います。
技能連携制度を使用している学校のほとんどが高等専修学校になります。
高等専修学校に入学すると同時に通信制高等学校にも入学することで、3年間で2つの学校を卒業するという制度です。
修得した専門的な技術・技能が、高校卒業単位として認められます。
高等専修学校で専門的な学習をしながら、国、数、英などの高校普通の科目については、通信制高校と連携して学びます。
高等専修学校は、昭和51年に新しい学校制度としてつくられた専修学校のうち、中学卒業者を対象とした課程です。社会に出てすぐに役立つ実践的な職業教育を行い、いろいろな分野でスペシャリストを養成しています。高等学校と並ぶ正規の後期中等教育機関として、高等学校の枠に収まらない多様な教育を行っています。
引用:文部科学省「高等専修学校とは」
文部科学省のHPには、高等専修学校の教育の特色について「不登校経験者、高校中退者を積極的に受け入れている」「発達障害の生徒を積極的に受け入れている」等の記載もあります。
高等専修学校で学ぶ専門科目の学習も、最大半分まで通信制高校の卒業に必要な単位として認められるため、専門科目を学びながらでも効率的に高校卒業を目指すことができます。
通学頻度は全日制と同じ週5日の登校としている学校がほとんどです。
娘の通っている学校も、週5日、1日大体6時限位の授業を受けています。
受験までの流れ
資料請求
受験前の下調べとしては、まず気になる学校に資料請求するところから始まります。
各校HPからも請求できますし、まとめて請求できるサイトもあります。
学校によっては資料請求すると電話勧誘があったりもするのでご注意ください。
電話での連絡が嫌な場合は、その旨を備考欄等で伝えておくと良いかと思います。
体験授業に参加してみる
資料をいくつか請求して、娘が行ってみたいところと私が良さそうと思ったところと確か4校くらいだったと思いましたが、体験授業等に参加しました。
どの学校も色々趣向を凝らしていて、実際の授業を受けてみたり在校生の話を聞いてみることができたりと、良い体験ができました。
体験授業や見学会などは、何度も実施している学校が多いので、候補の学校は1回行って終わりではなく何度か足を運んでみることをおすすめします。
また、実際の授業風景を見学させてもらうのもおすすめです。
娘は実際の授業の雰囲気を見ることで、ここがいいと決めたようでした。
それから、どの学校も不安に思っていること等を個別に相談することもできるので、何か気になることがあればぜひ相談しましょう。
私も娘の体調面や心理面が不安でしたが、個別相談で相談したことで母親としても安心して受験に臨むことができました。
受験について
選抜方法は当たり前ですが、学校によって色々です。
ただ、技能連携校は発達障害や不登校の生徒を受け入れていることもあって、学力重視の選考ではないところがほとんどです。
ただ、一般受験と違って早い時期から入試が始まるところが多く、定員に達すると早めに締め切られてしまう場合もあるので早め早めに動いたほうが良いと思います。
ちなみに娘は学校推薦で出願し、選抜方法は作文と面接でした。
面接は保護者同伴だったので、それも良かったことのひとつです。
娘は選択性緘黙(場面緘黙症)があるのですが、安心して試験を受けることができました。
面接では、中学生での生活や頑張っていること等を聞かれました。
学費について
技能連携校に入学することは、高等専修学校と通信制高校の両方に入学することになるため、技能連携費用として通信制高校の費用も必要になります。
必要な学費は技能連携校によってかなりの幅がありますので、説明会や入学案内等で事前にしっかり確認しておきましょう。
また、技能連携校に入学する場合も、「高等学校等就学支援金制度」を利用することができます。
娘の通っている学校ももちろん対象で、国の制度である「高等学校等就学支援金制度」と併せて自治体の助成金も受けることが出来るので、とても有難いです。
起立性調節障害になって
娘は高校へ入学してから起立性調節障害と診断されました。
診断が下りてから担任の先生に相談したところ、担当の先生全体で共有してくださるということで診断書を提出しました。
通っている学校が少人数制できめ細やかな対応をしてくさるため、遅刻となることも多い中なんとか頑張って通うことができています。
そういったこともあり、この学校にして良かったと実感している日々です。
まとめ
では、最後にまとめです。
技能連携校は、
- 専門科目と高校普通科目を同時に学無ことができる
- 専門科目の学習も、最大半分まで通信制高校の卒業に必要な単位として認められる
- 不登校経験者や高校中退者、発達障害の生徒積極的に受け入れている
- 選抜方法は学習意欲と目的を見ることが主で、学力重視ではない
- 高等学校等就学支援金を受けることができる
こう言った特徴がありました。
この記事ではおすすめポイントをメインに紹介してきましたが、学校によって学ぶ内容や技能連携科目の科目数などは異なります。
また、高等専修学校は専門的な知識を学ぶ場所になりますので、自分のやりたいことに合っているかということが非常に重要になってきます。
そのためしっかりと調べ、説明会等に積極的に参加しましょう。
発達障害や起立性調節障害の場合、自分に合う環境に身を置くということは心理面からもとても大切です。
安心して高校生活を送れるように、自分に合った学校に出会えると良いですね。
娘と同じように発達障害グレーゾーンや起立性調節障害で悩む受験生や保護者の方の参考になれば嬉しいと思います。